輸出入通関代行

貨物を輸出または輸入する場合には必ず税関に申告をして許可を受ける必要があります。
税関の申告には、ただ申告書を税関に提出するだけではありません。その貨物が法律上問題がないか?を審査され問題がなければ許可をしてもらえます。その為、申告する際には機械類、食品、危険物等商材によって様々な法律を確認していかなければなりません。尚、輸出であれば武器に使用される恐れのあるものを規制する法律を意識しなければなりません。そして、輸入であれば関税率の確定、厚生省や植物防疫や動物防疫など商材によって規制される法律を意識していきます。

迅速にスムーズに通関を進めるには経験と知識が必要になります。江原運輸は明治初期より現在まで脈々と受け継がれてきた通関業務のノウハウと経験豊富なスタッフがお客様に適切なアドバイスをさせて頂きます。

わからない事やちょっとした心配な事がございましたらお気軽にお問合せください。

超速通関システム

独自開発の連続自動通関システム

江原運輸の輸出通関代行でのサービスと致しまして弊社独自で開発した連続自動通関システムがございます。このシステムは江原運輸が提供したインボイスを使用することにより、より早く多くの件数を審査する事ができます。是非ご活用ください。

輸出通関サービス

輸出申告をするには基本的に保税地域に貨物を搬入してから申告しなければなりません。輸出者様と輸入者の成約後、商業送り状(インボイス)とパッキングリストを頂いて税関に提出して行います。
その際、輸出申告の前にその他の法令により各省庁からの許可や承認が必要な場合はその書類を添付して申告致します。

輸出申告に必要な書類

インボイス(INVOICE)
インボイスとはなんでしょうか?日本語で言うと仕入書、商業送り状なんて言われます。パーチェスオーダーと間違われますがP/Oは注文書の事ですので輸出者側から輸入者にする注文書の事です。このP/Oに従って、基本的には輸出者側か輸入者に対してインボイスを作成致します。いわば請求書に近いものと考えればよいでしょう。
インボイスにはどんな事を記載すれば良いでしょうか?輸出商材の詳細(品名/数量/重量/価格)契約条件(そのインボイス金額はどこまで輸送する金額なのか?)輸送手段(船便か航空便 発送年月日や到着年月日 本船名など)
例え輸入者に対してインボイスを発行していなくても輸出申告の際にはインボイスの提出が必要ですので通関用のインボイス(カスタムインボイス)の作成の必要があります。
また「プロフォーマーインボイス」「コマーシャルインボイス」という種類がありますがこのプロフォーマーインボイスとは簡単に言うと仮のインボイス、又は考え方としては見積書のようなものと考えてください。
仮の契約のインボイスの為、変更する可能性があると言う事です。それに対してコマーシャルインボイスは正式なインボイスとなりますので税関に提出する際はこちらを提出する事になります。
*インボイスの作成要領は他シート「インボイス」「インボイス明細」あり
*インボイスのブランクフォームもどこかに飛べるようにしたい
パッキングリスト(PACKING LIST)
パッキングリストとは日本語で言うと梱包明細書と言います。
パッキングリストにはインボイスに記載された商材がどの包装(外装)に入っているのか?それぞれの外装包装のトータルの数量それぞれの外装包装ごとのグロスウェイトインボイス全体の商材のグロスウェイト外装包装ごとの縦横高さ(LWH) ディメンション M3インボイス全体の商材のM3外装包装のシッピングマーク輸出申告には商材ごとにネットウェイトが必要です。又全体のグロスウェイトも入力致します。ですのでこのパッキングリストがないと輸出申告自体ができないので注意です。またインボイスとパッキングリストを別々にしないで一緒で作成する方法もあります。弊社の例ではインボイス&パッキングリストになっています。
シッピングインストラクション(S/I, SHIPPING INSTRUCTION)
通常、インストラクションとかS/Iとか言われています。通関業者や乙仲に対しての船積依頼書です。通関の提出書類としては必須ではないのですが通関業者にとってはインボイス等の審査の参考書類として非常に助かる書類です。実務上は通関業者や乙仲がB/L(船荷証券)の元を作成するときに必要になります。この情報でNACCS(通関システム)でACL業務をして出航後に船会社からB/Lを発行してもらいます。
輸出実績やカタログ等
以前に商材を輸出申告したことがある場合はご提示ください。輸出通関がスムーズになります。輸出者様が初めて輸出する場合、又は当該の商材を初めて輸出する場合はカタログや詳細がわかる書類をご提示ください。
SDS(セーフティデータシート)
輸出される商材が貿易上、危険品であった場合はメーカー様からSDS(セーフティデータシート)をもらってください。この書類に貿易上の国連番号や危険等級などが書かれています。船会社にブッキングの際にもSDSは求められます。その書類をもとに弊社の方で「危険物明細書(赤紙)」「危険物・有害物事前連絡表」作成して提出致します。
各省庁の法令に関する資料(経済産業大臣の承認、許可 EXPORT LICENSE,E/L)
経済産業省(リスト規制) 貨物の種類に対する規制になります。貨物に使われている技術が軍事転用される恐れがある場合には輸出国の政府が管理、審査をする事になります。
外為法 輸出貿易管理令の別表1の規制第一項~第15項に該当する場合は経済産業大臣の承認、許可が必要になります。これは仕向け地に関係なく貨物自体の技術に対しての規制です。
■経済産業大臣の承認許可が必要になるケース
【輸出の許可】
《輸出貿易管理令別表第一の第一項から第16項に該当してしまった場合》
【輸出の承認】
《輸出貿易管理令別表2に掲げられている貨物》血液製剤等漁ろう設備等を有する船舶ワシントン条約の動植物など麻薬、偽造通貨、知的財産権侵害物品等水銀に関する水俣条約に関するもの《防疫管理令別表2の2に掲げられている貨物》北朝鮮に対して輸出する場合《委託加工貿易により加工の為に原材料を輸出する以下の貨物の場合》100万円を超える皮革製品の製造の為、外国に輸出される皮革製品の原材料
精密機械の場合はほぼこの規制の対象になりますが貨物自体が該当していてもその要件に該当していなければ非該当証明書(パラメーターシート)を作成し非該当である根拠の書類がある場合は一緒に申告の際、税関に提出致します。該当である場合は経済産業大臣の輸出の許可(エクスポートライセンス、EXPORT LICENSE)が必要になります。やはり税関に申告の際、提出が必要となります。
リスト規制一覧
https://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2021/02/beppyouyouyakuban02.pdf
リスト規制 それぞれの貨物の詳細
https://www.meti.go.jp/policy/anpo/matrix_intro.html
→ここに非該当証明書のブランクを入れる
■経済産業省(キャッチオール規制)
この規制はリスト規制が貨物や技術に対しての規制なのに対してキャッチオール規制は用途や需要者に対しての規制です。需要者とは実務的には貨物が最後に到着する所をさしています。別表1の16項に該当していても「輸出管理徹底国」またはグループA国と呼ばれる国に輸出する場合は経済産業大臣の許可は必要ありません。現在26か国が該当します。
「輸出貿易管理令別表3」26か国グループA
ノルウェー、オーストラリア、オーストリア、ニュージーランド、ルクセンブルグ、アルゼンチン、アメリカ、イギリス、イタリア、ポルトガル、スペイン、フィンランド、ドイツ、ベルギー、フランス、オランダ、スウェーデン、カナダ、ハンガリー、アイルランド、ポーランド、チェコ、ブルガリア
「国連武器禁輸国」10か国
レバノン、リビア、北朝鮮、アフガニスタン、中央アフリカ、コンゴ、ソマリア、スーダン、南スーダン、イラク
の現在10か国では武器の輸出を禁止されています。この国へ輸出貿易管理令別表1の16項の該当貨物を輸出する場合はどんな場合も経済産業大臣の許可が必要になります。
委任状
輸出入業務を他人の依頼を受けて行えるのは通関業の許可を受けた通関業者のみが行うことができる独占業務です。依頼主である輸出者、輸入者は通関業者に通関業務を委託する故の委任状の提出が必要です。通関業者はこの委任状を保存する義務があります。
輸出申告の委任状

輸入通関サービス

外国貨物とは「輸出の許可を受けた貨物及び外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む。)で輸入が許可される前のもの」と関税法では定義されています。

輸入通関の場合は上記にあたる許可前の貨物を輸入申告によって許可する事です。輸入の許可になると関税法の定義では内国貨物(日本の貨物)となります。基本的には税関からの拘束から外れる事になります。しかしながら、輸出の通関と同じで輸入通関の場合も関税法や関税定率法、関税暫定措置法以外の日本の内国法令(他法令)の申請、届出をして承認、許可を受けたあとでなければ税関より輸入の許可は受けられません。
また輸入の場合は商品ごとに決められた税番ごとに関税、消費税、地方消費税が課されます。この税金が納入されないと原則的には輸入許可にはなりません。

江原運輸では輸入者様からのご依頼により、弊社のプロフェッショナルな通関士が税番、関税等の審査、他法令等を調査し的確でスピーディな輸入申告を致します。また輸入ビジネスをお考えの方にはお気軽にご相談頂ければアドバイスさせて頂きます。

輸入申告に必要な書類

インボイス(INVOICE)
輸入の場合も輸出の場合と同様に基本的に保税地域に貨物を搬入してからでないと申告ができません。また輸出の場合は日本側の輸出者様がインボイスを作成致しましたが輸入の場合には契約をした輸出者様からインボイスをもらう事になります。
通関時に関税、消費税、地方消費税がかかってきますのでインボイスの金額に間違った金額は入れられません。
関税の納付を間違えてしまうと、
少ない場合→税関に対して修正申告
多い場合→税関に対して更生の請求
更生の場合は中々関税は戻ってきません。理由によっては戻らない場合もあります。
輸入の場合は契約条件(インコタームズ)C&F(運賃込み条件)もしくはCIF(運賃保険料込み条件)で申告します。輸出者と輸入者の取引がインボイス以外に様々な請求があった場合には注意が必要です。
インボイス価格と課税価格が一致しない事が輸入ビジネスにおいては結構ある事だからです。そのような場合はインボイス価格からプラスしたりマイナスしたりしなければなりません。これを「評価申告」と言います。
輸出者さんとの決済においてはインボイス以外に特別な料金が発生していたり、値引きがされていたりといった場合は通関業者に伝えて、加算なのか?非加算なのか?を審査してもらう必要があります。
パッキングリスト(PACKING LIST)
こちらも輸出者さんが作成しているはずです。輸入の場合はこれがないと非常に困ります。何故かと申しますと輸入通関して許可になった場合は必ずCY(コンテナヤード)やCFS(コンテナフレートステーション)から貨物を引き出さなければなりません。この時に縦横高さ(LWH)と重量がわからないとトラックの選定ができません。貨物を取りに行ってトラックに入らなかったでは参ってしまいますよね。ですので、通関業者にはパッキングリストにM3しか入ってない場合は輸出者さんに船積前に確認しておいてください。余計なコストはこれで抑える事ができます。
B/L(BILL OF LOADING,船荷証券)
輸出地側で貨物が本船に積まれると船会社が発行する書類です。船会社との運送契約にあたる書類ですので貨物がどの本船に載せられいつ出航したか?数量、荷姿、重量など船積情報が載っています。通関時に提出必須ではないですが、通常、インボイス、パッキングとともに申告時、税関に提出致します。また通関以外にB/L(船荷証券)の情報によって貨物がいつ日本に到着するかがわかるので事前に通関や搬出の計画を立てる事ができます。
※BLサンプル画像
アライバルノーティス(Arrival Notice、A/N)
到着案内と言われる書類です。税関に一緒に提出する書類です。B/L(船荷証券)と内容は似ていますがB/Lよりより具体的な内容が書いてあります。通常、入港の前日にNOTIFY(ノーティファイ、着荷通知先)にメールかファックスで来ます。その他アライバルノーティスには船会社から請求される運賃やその他手数料が記載されています。輸入通関ではC&F(運賃込み条件)かCIF(運賃保険料込み条件)で申告しますので、ここに記載されている金額を加算したり、差引いたりして課税価格を決定しなければなりません。輸入通関には必須の書類となります。
輸入実績やカタログ等
輸出の場合でも必要でしたが輸入の場合はより重要になります。課税価格の決定に必要な税番決定をする為にカタログ等で調査するからです。これは用途や材質など商材によって変わってきますので提示の方お願い致します。もし同じ輸入者様で同じ商材を輸入した輸入実績がある場合は同じくご提示ください。この実績やカタログ等は税関にも税番決定の根拠として提出する事となります。
危険品の輸入の場合 SDS(セーフティデータシート,安全データシート)
危険品の輸出の場合でもありましたが輸出の場合と同様、CFS(コンテナフレートステーション)やCY(コンテナヤード)から貨物を引き取る際または通関の為保税蔵置場に保管する際に国内の消防法の適用を受けます。その危険物の詳細が記載してある安全データシート(SDS)にて運送、保管、作業でも特別な手続きの有無を確認致します。
畜産物(食肉)の輸入の場合(輸出国政府発行の検査証明書、衛生証明書)
日本に畜産物や加工品を輸入にするには輸出国政府機関発行の検査証明書(ヘルス)を動物検疫所に提出しなければなりません。その後 農林水産大臣の指定した保税蔵置場で検疫所の検査を受けなければなりません。これを合格しないと輸入の許可は受けられません。
植物の輸入の場合(輸出国政府発行の検査証明書)
植物検疫の対象の貨物を輸入する場合は原則輸出国政府機関が発行する検査証明書(ヘルス)を植物防疫所に提示して輸入検査を受ける必要があります。こちらも植物防疫所の必要な検査を受けて合格しなければ輸入の許可にはなりません。動物検疫が内陸の保税蔵置場まで移動させてもらえるのに対して植物防疫の検査はコンテナヤードや空港から合格しなければ移動できません。注意が必要です。
食品輸入の場合(製造工程表)
食品の輸入をする場合は厚生省に食品届を提出して合格証(済証)をもらわなければなりません。同じくこればないと輸入の許可がおりません。厚生省には食品商材の加工の工程表を求められます。これは違法な添加物や日本で禁止されているものが混在されていないかまた、その加工の方法によって検査の種類も変わってくるのでそこを確認する為に必要になります。あとで説明するイングレ(成分表)と共に提出し必要があれば食品検査となります。
食品輸入の場合(イングレ、成分表)
通常「イングレ」日本語だと成分表と呼ばれています。これは輸入食品にどんな添加物を使っているのか?を確認するための書類です。このイングレも製造工程表と共に厚生省に提出致します。
委任状
輸出入業務を他人の依頼を受けて行えるのは通関業の許可を受けた通関業者のみが行うことができる独占業務です。依頼主である輸出者、輸入者は通関業者に通関業務を委託する故の委任状の提出が必要です。通関業者はこの委任状を保存する義務があります。

他法令申請代行

江原運輸では通関と共に他法令の各省庁への他法令の申請、届出を代行しております。通関で申告する前に他法令を確認することが重要になります。
通関(関税法等)で輸入できないよりも圧倒的に、この他法令で輸入出来ないパターンが多いのです。

他法令がクリアにできない場合は輸入の許可がおりないので積戻しか廃棄するしか手がありません。そうなると大変な費用がかさむ事になります。
他法令がからむ商材を輸入する場合は本船が出航前に事前に日本で輸入できる商材なのか各省庁に確認する事が重要です。

税関検査について

弊社で輸出入通関させて頂きました案件につきましては、税関検査になりました際に検査貨物のピックアップ、検査貨物の税関への持ち込み(輸送)、税関との折衝等を代行致します。
税関検査は主に大型X線検査と税関持込検査をおこないます。

大型X線検査

大型X線検査とは簡単に言うとトラックやコンテナをレントゲン検査するようなイメージです。CY(コンテナヤード)やCFS(コンテナフレートステーション)に蔵置中に申告して区分3の税関検査になった場合、税関の方から大型X線検査の指示が出た場合に検査の手続きを行います。

大型X線検査の結果、問題がなければ検査場に待機中に許可となります。もしなにかしらの問題があった場合は税関の指示により開披検査(コンテナの場合は扉を開けて中身を取り出して検査)となります。
この時にインボイスと違う貨物が入っていたり、数量が違っていたりした場合は税関から内容点検の指示が来たりします。
そうなると許可が切れず外国貨物のまま保税蔵置場にコンテナを持ち込み、中身のPCS(船混み割増料金)までチェックの指示がでる事もあります。
ですので輸入者は輸出者にここの所を徹底してもらわないと余計な費用が発生しますので注意が必要です。

税関持込検査

税関からの指示により保税地域から中身の貨物を抜いて持ち込み検査があります。

CY(コンテナヤード)にあるコンテナ貨物の場合はCYにお願いしてコンテナをシフトしてもらいコンテナの扉を開け貨物をピックアップして税関に持ち込まなければなりません。

この場合手前に税関に指定された貨物があれば簡単なのですが一番奥にあった場合はいかがでしょうか?これも難しいオペレーションとなってしまいます。恐らく費用もかかってしまう可能性が高くなります。

検査の可能性が高い場合はコンテナ手前に各それぞれの種類の1カートンごとを輸出時コンテナ扉付近に置く作業をしてもらえればリスクはだいぶ少なくなります。
税関に持ち込んだあとは税関の視認による検査の上問題がなければCY(コンテナヤード)にあるコンテナ内に貨物を戻して輸入の許可を待ちます。

CFS(コンテナフレートステーション)に蔵置中に持ち込み検査の指示が来た場合は、やはりCFSの方に検査搬出の手続きをして該当貨物を引き取り税関に持ち込む事になります。

税関での検査が終われば貨物をCFSの方に戻して輸入の許可になります。

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